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Q.3 土地境界その1

質問
「土地境界」というものはいつどのようにして定まったのでしょうか。

回答

明治政府は日本を近代国家に形成していこうとして多くの施策を実行しました。その1つの柱として土地制度と地租制度の全面的改革がありました。すなわち近代的土地所有権制度の確立と地租改正です。 全国の土地を、測量・調査(境界確認・地目・所有者・面積等の把握)して公図や土地台帳・登記簿等が整備されていきました。
 この測量は、地押丈量と呼ばれ、「土地の重複若クハ脱落ナキヲ要スル為当初ニ之ヲ施行スル」とされました。さらに「人民ヲシテ小村ハ一村ヲ通シ番、大村ハ各字限リ一地一筆毎ニ之ニ番号ヲ附シ」、地番と地番の連続である公図等がつくられていきました。
 この手続きにより、全国の土地に「地番」という番号が付され、土地の特定(地番、地目、地積、所有者名、土地の形、土地の境界の確定)がなされました。現在の土地境界の基本は、この地租改正当時に決められた「地番」と「地番」の境界すなわち筆界なのです。
 しかし、当時入れられたであろう木杭等は残っているはずもないので、土地の境界を確定する場合、公図の形状や地積等の比較によってなされるのはこういった土地の沿革があるからなのです。