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Q.14 地図混乱地域

質問
地図混乱地域とはどの様な地域を言うのですか。

回答

地図混乱地域とは、一定の地域で広範囲にわたり、登記所の公図と現地に対応する位置及び形状等が著しく相違している地域で、登記実務上の呼称です。
 地図の混乱は、下記の様な幾つかの要因が複雑に絡まり発生したと考えられます。
  1. 現地における土地の位置、形状が変更されたにもかかわらず、下記の事由により登記手続が行われなかった場合が考えられます。
      イ、土地改良、区画整理事業等が何らかの事情により中断し、登記手続がなされないまま現在に至った場合。
      ロ、私的な土地改良、区画整理等のように数人の関係者が事実上土地の交換をしたり、形状の変更を行ったが、登記手続がなされないまま現在に至った場合。
      ハ、自然災害により地形が変った後、そのまま土地所有者等が任意に区画を定め占有を行い、登記手続がなされないまま現在に至った場合。
      ニ、軍用地として強制買収された民有地が、境界不明のまま返還されたため、長い年月とともに境界の位置が不明となり、もとの筆界の回復ができない場合。
  2. 宅地造成にともない登記手続は行ったが、公図と現地の位置が相違してしまった場合も考えられます。
     宅地造成の中に合筆できない土地、払下げのできなかった法定外公共物が含まれているにもかかわらず、これらを取り込んで宅地造成し、その区画を従来の土地区画の中に無理やり入り込めるような形での分筆登記(いわゆる机上分筆)を行い分譲した場合。
  3. 公図自体が作成当初から現地の位置及び形状を反映していなかった場合が考えられます。