第5回 石巻支所編
石巻支所 副支所長 渋谷 潔
平成15年4月22日(火)
いよいよ待ちに待った石巻地方への理事長訪問のときがやってきた。
日ごろお世話になっている官公署の方々に、理事長自らご挨拶いただけるのは、私達社員にとって心強いばかりでなく、協会組織の確固たるところをアピールできる絶好のチャンスなのである。
本所より小野温平理事長・渋谷辰伍副理事長・武藤紘資常務理事の3名。
支所より石川寛敏支所長・松下隆好理事・松本憲雄副支所長・高橋直樹社員、それに私。
総勢8名は、みな朝日にまぶしそうな顔で、約束の8時30分前に集合した。
鳴瀬町役場
時は明治初頭、内務卿大久保利通の肝いりで、「本格的な国際貿易港」となるはずだった『幻の野蒜築港』は、町の真ん中を流れる鳴瀬川の河口にある。台風によりこの計画は工事半ばで頓挫したのであるが、遺跡には「明治人の心意気」が息づいている。
役場には8時30分の開庁と同時に伺ったのであるが、町長選挙の告示日とあって、庁内が少しにぎやかであった。
当然、忙しい成澤孝志町長とはお会いできないので、松本・高橋地元の両社員の案内を得て、内海和幸建設課長・及川善哲同補佐とお会いし、理事長就任のご挨拶と協会の利用かたをお願いした。今後の営業努力に期待がかかるところである。
矢本町役場
国道45号線を東に10分ほど走ると、ほどなく矢本の街なかに入る。矢本町と言えばすぐ思い当たるのがブルーインパルスの雄姿である。今日のような紺碧の大空に描く白いシュプールはさぞかし爽快であろう。
石巻地方にあって、唯一人口が増加し着々と成長を遂げている「輝ける町」である。
公嘱協会には以前より深い理解を頂いてる町とあって、阿部英一財務課長を皮切りに
小岩政義同班長・木村清一企画調整課長・豊島栄一地域整備課長と多くの関係部署にご挨拶することができた。理事長の顔に心なしか安堵の色が浮かんだ。
石巻地方は、石巻市を中心に北と西は稲作を主とする農業地域であり、東は港を擁する 漁業地域となっている。それぞれに特色があり興味の尽きない土地柄である。そんな話をしながら北上し河南町へと向かった。
河南町役場
河南町は県内第3位の米どころであることは案外知られていない。温かいご飯に「深谷からし巻」を乗っけて・・・・たまりませんなぁ。そうそう「ササニシキアイス」もある。移動の車中の慰みに、そんなことを話しているうちに河南町役場に到着。地元の佐藤正則、斎藤健造両社員と合流した。
役場では渡辺雄孝税務課長・富田林成同補佐・大内重義主任主査・渥美和雄税務課長・菅原満同補佐とお会いすることができた。この町では、以前より「国調後の地図」の管理意識が極めて高く、支所でも「国調修正事業」をさせて頂いてから早いもので8年になる。地図は作成した瞬間から限りなく劣化していく。従ってメンテナンスした地図とそうでない地図とでは、将来大きな違いが生じるのである。河南町の「地図に対する愛情の深さ」にも、一同深々と頭を下げました。
桃生町役場
河南町の和渕から旧北上川に架かる神取橋を渡れば、もうそこは桃生町である。桃生町と言えば何たって寺崎地区の「はねっこ踊り」でしょう。まるで「よさこいソーラン」のようにあっちこっちで増殖しているエネルギッシュで爽快な踊りである。それに「粋な合羽に三度笠」、誰にも好かれている町のキャラクター「桃次郎クン」。どちらも町のヒーローである。
砂利敷きの駐車場で地元の岡田拓・若山智彦両社員と合流した。庁舎はまるで昔の小学校のようである。外壁も板張りでハッキリ言って相当古い。しかし、驚いたことにその庁舎が、私達に何事か語りかけてくるように思えるのである。
床を軋ませながら役場を訪問。阿部敏一財務課長・三浦宏一建設水道課長・岸野正幸同班長とお会いすることができた。木造庁舎の持つ言葉にならない温かさと、女性職員の親切な応対とでホッコリした気持ちで桃生町を後にした。
河北町役場
桃生町から東に向かい、植えたばかりの早苗の中を走ると、新北上川の堤防に行き当たる。上の道に登ると、そこから河北町の町並みが一望できる。この町の特産品は丸々と太った「べっ甲シジミ」である。恵みの主である「母なる北上川」は田園風景から太平洋沿岸まで、多様な風情を醸し出している。また、石巻支局に統合されるまで仙台法務局河北出張所が置かれていた要衝の町でもある。
町の中心に位置する役場では、小出脩也総務課長、建設課では大久保清也係長と面会することができ、これまでの御礼とこれからのお願いを申し上げた。
北上町役場
新北上川(追波川)の左岸は国道398号線である。見通しの良い国道を軽快に走る。
川沿いには「日本の音風景100選」に選ばれた『ヨシの原』が見えてくる。その音とは「ザワザワ」か「ピュルルー」なのか一度聴いてみたい。
遠くに目を転ずれば河口あたりで白波を立てて、川と海とがせめぎ合っているのが見える。それがいよいよ真近かに見えるあたりに北上町の役場があった。左手に新しい庁舎があるが、正面の本庁舎はなかなかの年代物である。歴史ある建物は訪れるものにやさしく語りかけてくる。
思わず「全員集合!」をかけ記念撮影したのであるが、お気づきかナ?皆やさしい顔になっているのが。
役場では小山嘉明建設課長とお会いし、続いて佐々木得彦助役にご挨拶だけでもと思ったところ、助役室に招かれ歓談。ひところ当地で生息していた「イヌワシ」談義となった。
雄勝町役場
もと来た道を5分ほど戻り、新北上大橋を右岸に渡り、釜谷トンネルを抜け、長い坂を下り切るとそこが雄勝町である。
雄勝町と言えば真っ先に浮かぶのが、600年の伝統を誇る「すずり(硯)」である。本町のスレートは「東京駅」に使われていることは有名な話である。
役場庁舎にもふんだんに使われていて、見えるところでは外壁やコンコースにも敷き詰められ、その重厚さに思わず圧倒されそうになる。
食いしん坊の私としては、忘れられないものに雄勝特産の「ホタテ」がある。
身が厚く上品な甘味には全国的にもファンが多いと聞く。
役場では三浦裕企画管財課長補佐・千葉茂建設課長にお会いできた。登記業務は行政事務の中でも特殊な分野なので、専門家の公嘱協会をご利用頂いた方が、結果として安心で何より経済的であることを説明した。
理解が得られたと思うので今後の営業次第で、充分受託が期待できるものと感じた。
女川町役場
左手にリアスに切り分けられた太平洋を見ながら、リアスブルーラインを40分ほど南下すると、眼下に女川港がその姿を見せる。女川町は「原子力発電所と漁業の町」である。
古来より「天然の良港」が海から多くの富をもたらしたが、その後続いた漁業不振により、近年は近海漁業やカキ、ホヤなどの養殖の「育てる漁業」に活路を見出している。
ともかく漁港特有の活気が町中にみなぎっている。
松下隆好理事の事務所に立寄り、港に出て観光桟橋近くの食堂にて、潮の香りタップリの昼食をとった。
昼食後に訪問した役場では、阿部初男建設課長・阿部邦男技術参事を始めとし、下水道課・水産農林課と訪問して平塚謙総務課長を訪ねたとき、そこに偶然居合わせた安住宣孝町長にもご挨拶することができた。
牡鹿町役場
女川町から「おしかコバルトライン」を軽快に走る。太平洋に突き出た牡鹿半島を縦走するこの道路は、潮の香りを求めて訪れる観光客に人気のコースである。
30分ほど走って牡鹿町に到着した。環境省の『かおり風景100選』に選ばれた「金華山の原生林とそこに生息する鹿」が対象とのことである。かつて捕鯨基地として栄えたこの町には、「おしかホエールランド」や「鯨の工芸品の店」などに、往時をしのぶことができ一年をとおして観光客が引きも切らないのである。
町の一角の小高いところにある役場に大森幹郎財務課長を訪ねご挨拶することができた。その後、建設課を回って牡鹿町を後にした。
石巻市は人口11万8千人余の宮城県東部の中核都市である。近年では石巻専修大学の開校、三陸自動車道の開通、サンファンパークや石ノ森マンガ館のオープンなど、周辺町と共に発展する条件が整いつつある。
古くは北上川を利用して、大崎地方の米を石巻に集積し、貞山運河を開削して仙台や閑上(ゆりあげ)まで運ぶ。
更に、そこから千石船を仕立てて、遠く江戸表に供給したと言われている。
当時から石巻は北上川の恵みを受け、たいそう賑わいのある町であった。
北上川下流河川事務所
その北上川から貞山運河に分岐するところに、レンガ造りの石井閘門があり、古いものであるが今でも利用されている。そこからすぐ近くの運河沿いに庁舎があり、今でもこの運河を見守っているようである。
河川事務所では、斎藤章占用調整課長・北野忠雄用地課長と面会することができたので、これまでの御礼と今後の発注方をお願いした。
宮城県石巻土木事務所
石巻バイパスを南に入ったすぐのところに、2階建の庁舎がある。いつも外来者が引きも切らず、車が頻繁に往来している様子にも、本事務所の重要性が現れていた。
用地課を訪問したのであるが、事前にご案内をしていないこともあり、案の定主だった方々は、出張中でお会いすることができなかった。そこで、担当職員に名刺と資料を渡して訪問の趣をお伝えした。
石巻市役所
石巻市の中ほどに日和山がある。標高55メートルほどの小高い丘であるが、そこからはるか太平洋が一望できる。春の桜から秋のもみじまで、一年を通して市民の憩いのスポットとなっている。その日和山のふもとに市の庁舎がある。
市役所では、門田純一道路課長・桜田公二同補佐・若山伸治同係長とお会いし、全国の先駆けとなった「立会い業務受託」の御礼を申し上げた。
続いて、遠山信吾建築指導課長・瀬戸信市同補佐とお会いできたので、「狭あい道路協議申請業務」につき公嘱協会(専門家)を活用いただけるようお願いした。市のほうとしても前向きに検討中とのことで、今後の石巻支所の営業努力に期待がかかっている。
次に、植松守管財課長とお会いしご挨拶申し上げ、石巻市役所を後にした。
12官公署を1日で走破する強行軍であった。理事長始め随行された方々には、さぞきつかったことであろう。
訪問させていただいた官公署の皆様には、私達の熱意は充分に伝わったものと確信している。日ごろ官公署に伺う社員は少数であっても、実のところは磐石な組織力に裏打ちされた、「信頼に足る社員たち」であることを知って頂けたのではなかろうか。
懇親会
夕刻より懇親会を行った。
支所より11名の参加があり、そのうち3名の新入社員の姿があったことは、支所にとっても将来に希望の持てる嬉しいことであった。
達成感と心地よい疲労感も手伝い、実に楽しい集いであった。
今回の「理事長の訪問事業」が、石巻支所ひいては公嘱協会発展の好機となるよう、一同誓いを新たにしたのである。
今回訪問した支所
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