第15回 東北ブロック公共嘱託登記土地家屋調査士協会連絡協議会通常総会に出席して
理 事 佐々木宏明
公共嘱託登記土地家屋調査士協会は各県に一会ずつあり、宮城県の場合は「宮城県公共嘱託登記土地家屋調査士協会」ということになります。また全国の組織の前に地方ブロックがあります。北海道ブロック、東北ブロックなどと言います。このブロックが集合して全国会を構成しているのです。
今回はこのブロックの一つ、「東北ブロック公共嘱託登記土地家屋調査士協会連絡協議会」総会に出席した感想を述べてみました。お気づきの通り、大変長い名称ですので各県会は「協会」、ブロック会を「協議会」という略称をもちいて記述します。なお補説ですが会員の土地家屋調査士のことを「社員」と呼びます。
平成14年10月11日(金)午後2時より、青森県三沢市の古牧温泉内「古牧グランドホテル」において第15回の協議会通常総会が開催されました。
みちのくの北東は秋の最中で、八戸までの新幹線がまもなく開通すべく、ほとんど準備完了の状況と見られました。
総会には青森地方法務局長や青森県知事、三沢市長など行政の要職にあられる15名の方々が公務多忙中の折り、ご臨席を賜った次第です。我々社員は、総会構成員、オブザーバー、事務局職員など総勢91名でありました。
開会に先立ち、物故者への黙祷を行い、続いて青森協会石井光雄副理事長が開会を宣言しました。式典が始まり、宮城協会所属の小野温平ブロック協議会会長が冒頭の挨拶を述べました。来賓の中からは6名の方々から祝辞を頂戴いたしました。
来賓の祝辞は、一部代読もありましたが、内容的に協会や社員を理解され、評価されたものが多く、公嘱協会の今後の活躍を期待しているものでした。
特に新幹線開業にあたり地元の経済の発展を期待している様子で、不動産登記と密接な関係を持つ公嘱協会との連携を強く希望しておられました。
総会本会議にあたっては「社員」のみの会議となり、次のような順序で進行しました。
1.議長選出 岩渕道春(青森協会理事長)を選出
1.議事録署名委員選出 小野温平(宮城協会理事長)を指名承認
斎藤 潔(福島協会理事長)を指名承認
1.報告事項
第14期会務報告 小野温平(宮城協会理事長)が報告承認
第14期収支決算報告 斎藤 潔(福島協会理事長)が報告承認
1. 議 事
役員改選について、以下の通り新役員が決定しました。
会 長 (宮城協会理事長)小野温平
副会長 (福島協会理事長)斎藤 潔
副会長 (山形協会理事長)東海林敬
副会長 (岩手協会理事長)阿部雅明
副会長 (秋田協会理事長)伊藤利雄
副会長 (青森協会理事長)岩渕道春
幹 事 (宮城協会理事) 岩渕正知、田中吉之、小澤正徳
引き続き第一日目は「協議事項」、二日目は「情報交換」というテーマで話し合われました。12日正午の現地解散となりました。話し合いの詳細は省略しますが官公庁の皆さんと直接関係の深いテーマを二つほど取り上げ、簡単に解説してみます。
1.測量業者登録について
このことは土地家屋調査士制度の発祥と存在理由にまで掘り下げないとなかなか説明の難しいところではありますが、今総会においてもやはりテーマとなりました。土地境界の調査は一般個人では困難であり、専門知識を持つ者に業務を行わしめること、それが国民の利益となる。あまりうまく表現できませんでしたが、難しい境界調査をする専門資格を法定しているわけです。従って「個人や自治体にかかわらず、代理して境界調査をするときは専門資格を有する者が、それを独占的に行うことが法定制度の趣旨に沿う考え方である」これが調査士側の考え方です。
それに対して公共事業は国民の予算より成立しており、官公庁がいろいろな仕事を発注する場合に、入札により低価な価格で発注するべきである。従って競争入札参加資格として、公嘱協会にも業者登録をしていただきたいとなるわけです。この後段説は当職にも疑問があるのですが、それは別の機会にすることにして、この二つの考え方が今なお平行線となっているのです。
関係官公庁の方々には是非この論点の研究をして欲しいと思いました。
2.法17条地図作成作業について
不動産登記法第17条において「地図ヲ備フ」となっており、この条項に基づいて登記所に備えられた地図は、通称「17条地図」と呼ばれています。
多くは各市町村が実施する国土調査のうち「地籍調査」の事業の成果を、言うなれば登記所が受け入れているわけです。
しかしながら本来の不動産登記法の趣旨は「登記所の責任」において地図の調製をすることを予定しているのです。
この趣旨に従って、我々協会は多くの17条地図作製業務を、法務省より受託しております。登記所は土地家屋調査士とはいかなる業務をする者であるかを知っております。すなわち境界の調査業務に対して厚い信頼を頂いております。我々公嘱協会は境界調査においては質の高い成果を生み出せるということがセールスポイントです。
総会の後半で論議された内容の一部をお知らせしましたが、おわりに、公嘱業務を正しく円滑に運営するために、総会の論議を宮城協会にも活用するよう努力しなければならないと感じました。