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仙台市狭あい道路拡幅整備事業ついて

仙台支所長  小野温平

 前回、宮城公嘱NEWS 2000 Vol.2により、塩竃支所受託塩竃市、多賀城市の狭あい道路整備事業が紹介されておりましたが、 仙台市においても既に昭和61年12月3日市長決済「仙台市建築行為等に係る後退用地等に関する要綱」を制定し、二度の改正がなされ狭あい道路拡幅整備事業を行っております。 以下仙台市における狭あい道路整備事業概要をご紹介致します。

1.狭あい道路拡幅整備事業とは

 かつて、道路といえば2~3メ-トルで十分だった時代もありましたが、市街化が進み交通量も増えた現在では、旧来の狭い幅員では、いろいろな問題が生じております。 交通上の障害の他、消防活動や避難の困難さ、延焼の危険性など、安全上の問題があります。さらに日照、通風なども問題となっています。
 そこで仙台市では、このような道路(狭あい道路)に面して建築する場合には、建築基準法に定められている4メ-トルの道路機能を確保できるように整備を進めることになりました。

2.事業の対象   いわゆる「みなし道路」について

幅員1.8m以上、4m未満の道路のうち、昭和25年以前から家が立ち並んでいた道路が、いわゆる「みなし道路」(建築基準法第42条2項参照)です。 これに接する敷地に建築する時には、道路の中心から2mの線まで後退することが建築基準法に規定されています。本事業では、狭あい道路の定義を原則として建築基準法第42条2項に該当する道路に限定しておりましたが、 平成9年4月1日より農道等(市街化区域内)のうち一定条件と合致する道路(公共物)の後退用地も事業の対象となっております。
(注)反対側が、がけ、河川、水路、線路等の場合は、一方後退となりますので注意してください。

3.事業の流れ   事業協議制

事業のフロー図については、こちら(s1.pdf)をご参照ください。
なお、ご覧になるには、Adobe AcrobatReader 4.0以上が必要です。

4.事前協議

(1) 協議申出書を提出

建築計画を立てる場合には、あらかじめ前面道路の種別、幅員、境界確定の有無等の調査が必要です。調査によって建築敷地が狭あい道路に接していることが判明した場合は、区役所に対し狭あい道路協議申出書を提出していただきます。 なお、道路境界が不明な場合は、市道管理者の立会、公共物管理者の立会等確定協議が必要ですので、事前調査はできるだけ早く行うことが必要と思われます。

(2) 事前協議書を提出

前述の協議申出書にもとづき、現地調査等を行う。その後、後退用地の確定、権原等について正式に協議するため、事前協議書を作成します。
特に、後退用地については寄付又は無償使用承諾の協議を行い、整備工事の有無を決めます。

5.後退用地の取扱い

(1) 事前協議では、後退用地の取扱い、特に整備工事について協議しますがこれは以下に示したように道路種別及び後退用地の所有権等によって異なる。

前 面
道 路
区 分 所 有 権 整備工事 維 持
管 理
非課税
措置等
そ  の  他





(1)
寄 付
市に移転します 舗装整備、側溝設置等を市が行います 市の負担で、後退用地の分筆、地目変更(公衆用道路)、所有権移転を行います
(2)※
使 用
貸 借
道路用地としての使用権を市に与えます 同 上 あ り 市の負担で、後退用地の分筆、地目変更(公衆用道路)、を行います
(1) (2)
以 外
私有のままです な し 自 主
管 理
原則的
になし
後退杭を支給します。
(市の負担で、分筆等は行いません)


 



 

 
(1)
寄 付
市に移転します 舗装整備、側溝設置等を市が行います 市の負担で、後退用地の分筆、地目変更(公衆用道路)、所有権移転を行います
(1)
以 外
私有のままです 同 上 自 主
管 理
原則的
になし
後退杭を支給します。
(市の負担で、分筆等は行いません)


 






私有のままです。

後退用地について、寄付等の同意は扱いません

な し
自 主
管 理
原則的
になし
後退杭を支給します。

(市の負担で、分筆等は行いません)
(2) 後退用地の取扱いが決まりましたら、後退杭が支給されますので事前協議で指示された場所に設置してください。
後退線杭(70×70mmの緑色プラスチック杭)
暫定後退線杭(黄色)
他に中心鋲、後退鋲等あるのでその都度協議し支給を受けること。


(3) 後退用地について、寄付又は無償使用承諾していただいた場合は、市で舗装等の整備工事を行ないます。

(4) 市道に係る角敷地ついては、すみきり用地買収制度があります。

6.事業関係連絡先

狭あい道路に係る協議申出及び事前協議は各区役所建築宅地課
協議申出書、事前協議書等様式各区役所建築宅地課


7.狭あい道路整備作業と協会の係わりについて

 昭和62年4月1日より当協会は、狭あい道路整備事業で後退した用地について所有者が仙台市に対して寄附、使用貸借の設定に承諾した土地につき、 嘱託登記手続業務(測量、分筆登記、地目変更登記)について仙台市と委託契約を締結し以後、現在まで毎年契約を締結し進行中である。塩竃市、 多賀城市の狭あい道路整備事業では所有者より狭あい道路整備協議書が提出されると、それに伴い協会(塩竃支所)が境界立会、測量、登記とすべて受託している。 仙台市については建築主又は、所有者の費用負担において境界立会、測量がなされ、事前協議成立後の、分筆、地目変更登記は仙台市負担(嘱託業務)、であり、 塩竃市、多賀城市との委託契約業務とは異なっている。
 仙台市では狭あい道路事前協議は建築主又は、所有者の責任で行うため土地家屋調査士以外も行っており、分筆登記嘱託の際は注意を要する。 例えば中心からの後退が正しくなされているか、隣接地所有者との筆界確認がなされたか等資料調査、現地調査が必要である。
 仙台支所では、各区役所より発注された狭あい協議済みの後退用地の嘱託事件は土地家屋調査士が関与した場合、関与社員としてその調査士に依頼し、 土地家屋調査士以外が行った事前協議については順番に社員に事件依頼している。従って関与事件と配分事件では業務処理が違うため報酬も相違する。 いわゆる、配分事件は資料調査から入る場合もあり当然に調査測量業務もあり、単なる浄書嘱託事件ではない。狭あい協議が成立しているにも係らず各区役所より嘱託事件の発注が遅延し 、抵当権の設定等がなされている場合もある。この場合は、仙台市名義になった時点で仙台市の責任で抵当権の抹消等をしているのが現状であり、各区役所発注担当者に対し協議成立後、 速やかなる発注をお願いしている。

以上、仙台市の狭あい道路拡幅事業概要をご紹介致しましたが、事前協議記載例として後記資料を参照してください。