編集後記
広報部長 大山明政
宮城公嘱NEWSもVOL.3を迎えることとなった。
今回は法定外公共物の譲与について、焦点を絞り、支所だよりに青森協会の小林先生からの特別の寄稿、特別報告として4月27日に行った講演会「地図(公図)と法定外公共物(里道・水路)」の報告と多くの紙面を当てた。また、Vol.2の狭あい道路に関する多賀城市、塩釜市の手続きに続いて、仙台市のものを仙台支所長に報告していただいた。
そして編集後記、今回は何をテーマに雑感を述べようかと締め切り間際まで考えて、少子化、老齢化、デフレと言った今日本の直面する問題に触れて、皆さんに問題提起をしていきたいと考えた。
この間、ある雑誌に「今の日本民族ほど種族保存本能に欠けた民族はないのではないか。」との記事があったがまさにそのとおりで、まず結婚願望をもった若者は減少しているし、たとえ結婚しても子供を産もうとしない。今、年間に120万人弱の子供しか産まれていない。産んでいる世代は第2次ベビーブームの昭和44年から51年生まれで各々約200万人(年間)である。出生率はざっと0.6と考えいいんじゃないかと思う。今出生率が変わらないとすれば、30年後には年間70万人程度の出生数になる。これは前提が今と同様の価値観とすればと言うことであるが、それは良いシナリオであり、現実には、こうした傾向は加速度がつくものと考えられる。大体その半分に下がると考えると年間35万人となる。一方老人は医療技術の発達で今以上に長生きとなる。80歳程度人口は各年齢で各々160万人程度となる。老人だけがやけに多い国となり、まさに滅びの民族である。この少子化の問題は我々個々で考える問題ではなくなった。国をあげて、考えなければならない。
バブル崩壊といって、現在の不況はバブルに相対するその崩壊がもたらしたものであると1億国民が思っている。しかし、それは間違いである。現在の不況は戦後の復興からバブル崩壊までの間の日本人の価値観、家族観、社会観、世界観の水面下での変化が結果として、少子・老齢化社会になってしまうのではないかという将来的不安をもたらし、それによる有効需要の減少がもたらしたたものであると言える。だから今のデフレスパイラルは本物である。スパイラルとは螺旋状のものを指し、悪循環・螺旋的減少的循環となることを意味する。
今、日本と言う大きなパイの中の話をしたが、こうしたことは日本の中のそれぞれの組織体に形態を替えて発現しているのであって、土地家屋調査士会も我が協会も例外ではありえない。
なら、どうしたらこの悪魔的螺旋的減少循環から解脱できるのか。それが、このVOL.3で私が皆さんに問い掛ける問題であって、次回までこの難問に対する回答を寄せてほしい。これは読者への私の挑戦である。挑戦は抽象的であったが、回答は抽象的であっても、具体的であってもどちらでもかまわない。
東京都知事の石原慎太郎氏が、未来と将来についてこんなことを述べていた。
「未来とはただ単なる時系列的に現在より先のことである。一方、将来とはその時系列的に現在よりも先のことに対して、人もしくは人々の意志が関わってくることである。」と。
だから、我々も漫然と時を過ぎるのを待つのではなく、能動的に時間に関わって行かなくてはならないと思う。回答の寄稿をお待ちします。
平成13年6月