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法定外公共物譲与業務説明会開催

常務理事 伊 藤 博 雄

平成12年10月17日(火)勾当台会館(仙台市)において、宮城県土地家屋調査士会役員・各支部長、(社)宮城県公共嘱託登記土地家屋調査士協会役員・各支所役員を対象として法定外公共物譲与業務についての説明会が開催されました。
この説明会は、本会から引き継いだかたちで平成12年3月17日に当協会に設置された『法定外公共物譲与業務受託推進委員会』において検討されてきた種々の具体的方策を発表し、この後において各支所が主導的に受託活動を行っていくためのものであり、総勢50余名の参加による説明会開催となりました。

Ⅰ,説明事項(法定外公共物譲与業務受託推進委員会)
※参考資料「地方分権推進に係る国有財産の譲与手続に関するガイドライン」
 基本編 … 平成12年1月、 譲与申請編…平成12年3月(大蔵省・建設省)

1,ガイドラインの概要…小松陽一委員

  • 譲与の対象となるもの

    1. 建設省所管の公共用財産である里道・水路(溜池・湖沼を含む以下同じ)で機能を有しているもの。

    2. 内務省名義等で登記されている里道・水路であって建設省所管の国有財産として取り扱うべきもので機能を有しているもの。
  • 譲与の対象とならない主な国有財産

    1. 高速自動車国道及び一般国道に係る国有財産。
    2. 河川法が適用・準用される河川に係る国有財産。
    3. 港湾隣接地域、漁港区域内の国有財産。
    4. 国営土地改良事業により設置された土地改良施設の用に供されている国有財産
    5. 国の庁舎敷地、宿泊敷地(借上地を含む)等として国の行政目的の用に供されている土地の区域内にある里道・水路等の国有財産。ただし、各省各庁において、里道・水路等を譲与しても適切な管理を行え得るとの判断がある場合には譲与対象とすることもある。
    6. 国有林の区域内にある国有財産。
    7. その他。
  • 市町村による調査、国有財産の特定方法等
    1. 市町村が行う譲与財産の特定方法は、市町村の事務負担の軽減と時間の短縮を図る観点から極力簡便化する。
      1. 国有財産特定図面に使用する図面
        1. 固定資産課税資料等の目的で市町村が保有する地図で、法務局等備付の地図と確認がとれているもの。
        2. 法務局備付けの、不動産登記法17条に定める地図(17条地図)又は同法24条の3に定める地図に準ずる図面(旧土地台帳附属地図)。
        3. その他、上記の地図と同程度の精度を有する図面を使用する。
      2. 特定図面(提出用)のサイズはA版とし、適宜縮小等も可とする。
      3. 幅員、面積は示す必要がない。
    2. 譲与の対象となる法定外公共物は、機能が維持されているものに限られるが、この機能の有無の判断に関しては、市町村の判断が最大限に尊重される。
    3. 譲与財産の特定を行うための調査は、市町村が適切と判断する方法により行えばよい。
  • 譲与手続きを完了する時期
    1. 原則として、地方分権一括法の施行の日(平成12年4月1日)から5年以内(平成17年3月31日まで)に譲与手続きを完了すること。
    2. 遅くとも平成16年度末までに機能を維持している法定外公共物の譲与を受けられるよう、別に定める期限までに市町村の区域内の譲与財産の特定作業及び譲与申請を終了すること。
    3. やむを得ない事情により当該期限までに特定作業ができない場合は別途措置を講じる。
  • 法定外公共物の財産管理
    1. 都道府県知事に機関委任されていた法定外公共物の財産管理事務は、平成12年4月1日からは、都道府県が法定受託事務として処理することとなる。 法定公共物を含め都道府県が法定受託事務として処理する国有財産に関する事務の範囲は、近く国有財産法施行令に規定される予定である。
    2. 平成17年3月31日までは、改正国有財産法第9条第3項の規定により、法定外公共用財産を市町村へ譲与するための用途廃止を含めて都道府県の国 有財産部局において行う。
    3. 平成17年3月31日までに市町村に譲与されなかった法定外公共物は、同日をもって一括して用途廃止し、同年4月1日以降は、国が直接管理する。
    4. 譲与された法定外公共物は、その財産管理が市町村の自治事務となるので、市町村が適切と判断する方法により管理を行うこと。
  • 譲与財産を国の公共物の用に供する場合
    1. 譲与された水路が一級河川又は二級河川の指定を受けた場合には当該市町村有財産は、国に無償で貸し付けられたものとみなされる。 (改正河川法100条の2第1項)
    2. 譲与された里道を一般国道の用に供するときは、当該財産の国への再譲与を求めるものではない。一般の市町村財産と同様の取扱いによる。
  • 法定公共物に係る国有財産の取扱い
    • 道路法が適用される都道府県道・市町村道及び下水道法が適用される下水道(公共下水道・流域下水道・都市下水路等)の区域内にある無償貸付の国有財産の 譲与手続は、法定外公共物に係る譲与申請と併せて行うべきであるとされている。
      ※ 平成17年4月 1日からは求積図等の添付が必要となる。

2.意識調査結果による市町村の動向(平成12年7月14日現在)…小島一郎委員

法定外公共物の譲与手続に関するアンケート調査を、県下76市区町村にお願いしそのうち49市区町村から回答をいただきました。
質問事項23項目のうち主な項目については次のとおりです。

  • 譲与手続の担当部署課は決まりましたか
    既に決定している…回答数24…49%
    ほぼ内定している…回答数14…29%
    まだ決まってない…回答数10…20%
    未回答1 総数49
  • 固定資産税課税用図面枚数について
    把握している… 回答数17…35%
    大体把握している…回答数15…30%
    まだ把握してない…回答数16…33%
    未回答1 総数49
  • 建設省や内務省等の所有地について
    把握している… 回答数 3… 6%
    大体把握している…回答数 4… 8%
    まだ把握してない…回答数41…84%
    未回答1 総数49
  • 法務局等備付地図確認作業について
    確認作業する… 回答数10…20%
    確認作業しない… 回答数 7…14%
    まだ決めてない… 回答数30…62%
    未回答2 総数49
  • 作業方法について
    すべて手作業で行う…回答数12…24%
    すべてコンピュータでやる…回答数 0… 0%
    コンピュータ/手作業混合…回答数28…57%
    未回答9 総数49
  • 作業の民間委託の予定について
    すべて委託する…回答数 3… 6%
    一部を委託する…回答数 3… 6%
    委託の予定はない…回答数 4… 8%
    まだ決めてない…回答数38…78%
    未回答1 総数49

3.業務処理方法の検討と課題…山崎 孝 副委員長

  • ペーパー方式…成果品にムラ出るおそれあり。特定図面の着色に労力を要する。
  • コンピュータ方式…成果品の統一が図られる。設備費用がかかる。…数十万~1000万
    ※ 現在進行中の他協会でソフトにトラブルが発生しているメーカーのものがあるので、システム導入に当たっては十分な検討が必要である。
    ※ 当協会としてはコンピュータ方式としていった方が良いと思われる。
    ※ 法定公共物に係る国有財産の譲与申請についても簡略化される期限の平成17年3月31日までに申請を行うことが良いと思われる。

4.業務費積算…田中 吉之 副委員長(常務理事)

(条件)

  • ガイドライン(譲与申請編)の特定作業工程を基本とし算出。
  • 法務局備付法17条地図及び地籍図1000枚を基準。
  • 法務局備付土地台帳附属地図(公図)は除く…別途算出。
  • 作業量は人工で算出。
  • 図面の縮尺は500分の1を基準。
    ※ 調査士 34,030円/日
    ※ 補助者 17,015円/日
    ◎ 詳細については社団法人宮城県公共嘱託登記土地家屋調査士協会に問い合わせ下さい。

5.作業の受託と処理…小澤正徳委員(常務理事)

  • この業務処理にはコンピュータの活用が必要であるが、採算がとれるシステムの導入を図っていかなければならない。
  • 少数精鋭でやることとなると思われるが、受託担当者の会議等を緊密にしていくことが必要であり、協会としてその体制を整えていく。
  • 市区町村の要望をよく聞き、受託業務の範囲を明確にする。

※譲与を受けた後の市区町村のメリット

  • 以後の事業等に関して協議・許認可の必要が無くなる。
  • 以後の都市計画等を独自で行えるようになる。
  • 申請に関する費用をはるかに上回る資産額を受け取ることとなる。
  • その他。

6.譲与業務の性質と調査士業務の関わり…遠藤 つとむ委員長

  • 調査士協会(調査士)のみが行える業務とはなっていないが、土地家屋調査士法第2条の業務範囲に限りなく近いものと思われる。
  • 特定作業で使用する図面は、固定資産課税資料等の目的で市町村が保有する地図で、法務局等備付の地図と確認がとれているものとなっているが、どれがとれて いてどれがとれていないのかを把握するのが困難と思われるし、又二重の手間を省くためにも最初から法務局備付の地図での作業による方法が良いと思われる。

7.入札制度との関わり…遠藤 つとむ委員長

  • 当協会としては、随意契約を基本と考えている。

Ⅱ,現在の業務受託状況と今後の動向…岩渕正知常務理事

  • 見積書(概算及び参考)を提出した市区町村数は現在までで数箇所、近々に提出する市区町村も数箇所ある。今後、各支所にて活発にPRをして下さい。

以上、説明会の内容を報告いたします。尚、不明の点・資料等の問い合わせについては最寄りの各支所へお願い致します。