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地図整備の進展に向けて

仙台法務局長 小口哲男

 宮城県公共嘱託登記土地家屋調査士協会並びに社員の皆様には、日ごろから登記制度の円滑な運営に格別の御理解と御協力をいただいているところであり、この機会をお借りしまして厚くお礼申し上げます。
 とりわけ、応札していただいた本年度の登記所備付地図作成作業の実施に当たりましては、大変御尽力いただき、所期の成果を上げられるものと感謝しております。
 さて、皆様ご承知のとおり、政府においては、都市再生のための施策を強力に進める前提として、民間等が作成した測量成果(地積測量図等)を活用しつつ、法務省と国土交通省とが連携して、全国の都市部の登記所備付地図の整備を強力に推進するという「民活と各省連携による地籍整備の推進」の方針の下、諸施策が進められています。
 その基礎的調査として、平成16年度から平成18年度にかけて行われた都市再生街区基本調査の成果データには、街区基準点の基準点成果及び街区点とその街区点に相当する地図の準ずる図面上の点の座標値の差違をまとめたデータが含まれています。送付を受けた法務局においては、街区成果データを公図と現況がおおむね一致する地域、一定程度一致する地域及び大きく異なる地域の3種類に分類することになっています。
 おおむね一致する地域については、登記データの地積が公差内にあるものについて法14条地図として備え付け、公差外にあるものについても、登記官による実地調査等に基づき、地図訂正、地積更正登記等を行うことにより、できるだけ法14条地図として備え付けるものとされています。
 また、一定程度一致する地域については、登記官は従前の地図に準ずる図面を閉鎖し、街区成果データを用いて作成された新たな図面データを地図に準ずる図面として備え付けるとされています。そして、この地図に準ずる図面が備え付けられた地域について、公開された街区基準点に基づいて測量された分筆・地積構成の登記申請がされた場合、添付された地積測量図の公共座標値をこの図面に反映させ、将来、法14条地図整備として整備することが考えられています。
 これは、街区成果データとして送付された街区基準点を登記所において公開した以降は、これを利用することができるのに、この街区基準点に基づかない地積測量図が作成されているときは、基本三角点等に基づく測量ができない特段の事情がある場合に該当しないとして、当該地積測量図が添付された登記申請は却下されますので、街区基準点に基づいた地積測量図が提出されてくることになるからです。
 このように、公図と現況がおおむね一致する地域及び一定程度一致する地域については、法14条地図整備の方策が検討されていますが、大きく異なる地域については、通常の地籍調査の実施のほか、法務局による登記所備付地図作成作業によって法14条地図を作成していく以外にありません。
 このため、今後の登記所備付地図作成作業の対象を選定する際にも、大きく異なる地域に属するという指標が重要になると思います。民活と各省連携による地籍整備の推進が、平成16年から10か年で実施することとされていることを考えると、予算執行上も、より効果的な地域を対象として選定していかなければならない状況になります。
 いずれにしましても、今後の地図整備関係事業は、一段と困難の度合いを高め、さらにスピード感を求められていくものと思います。そして、この分野での貴協会のご活躍に対する国民の皆様の期待は、ますます大きくなっていくものと思われます。
 貴協会のますますのご発展と社員の皆様のますますの御活躍、御健勝を祈念し、地図整備事業の一層の進展を期待したいと思います。