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「スペシャリスト」から「プロフェッショナル」へ

社団法人宮城県公共嘱託登記土地家屋調査士協会
理事長 岩渕 正知

私は、今まで土地家屋調査士は土地筆界に関するスペシャリストであり、公嘱協会はその専門職能集団であると教えられ、それを自負してまいりました。
 ところが最近、大前研一著の「即戦力の磨き方」を読む機会がありまして、そのなかにIT化とインターネットの普及した世界では経済の有様が180度転換しており、これまでの常識ややり方がそのままでは通用しなくなる。現在、メジャーで活躍しているイチロー選手と松井秀喜選手は、「スペシャリスト」から「プロフェッショナル」に変わったから成功したとありました。これに興味と関心を持ちましたので、ご紹介させていただきます。
 「スペシャリスト」とは、国家資格などに裏づけされた専門家であり、これまでの時代には貴重な存在であった。
 アメリカでは、会計士の仕事は会計ソフトに置き換えられ、弁護士の業務もネット上の格安法律相談サイトに奪われている。
 医療でさえ、費用の高いアメリカではなく、廉価で技術力も劣らないインドで手術を受けることを条件にして、掛け金の安い保険を設計している。専門的なスキルはルールが決まっているので、コンピュータや外の人間に簡単に置き換えができてしまうとありました。
 また、「ゼネラリスト」と呼ばれる人についても記述があり、ゼネラリストのマネジメントや意思決定能力は業種や職種の違いにあまり左右されないからよさそうに思えるが、目の前にある人や組織を上手に操ることができても全世界に広がる見えない人や組織を相手にその能力が通用するわけではない。
 「スペシャリスト」も「ゼネラリスト」も、環境や前提条件が変わってしまったら、その能力は とたんに使い物にならなくなってしまうと、一刀両断されてしまいました。
 一方、イチロー選手と松井秀喜選手は、メジャーという新しい環境におかれた際、どうすればそこで生き残れるかを考え見事に答えを出している。
 とくに松井選手は、日本のスタイルのままでは通用しないとあっさりホームランバッターの看板を下ろし、確実に打率と打点を残せる打者に変身を遂げ成功した。
 必要であればそれまでの常識や成功体験から学んだ知識であっても、学習しなおして、そこからゼロベースで仮説・検証を始められる勇気と柔軟さはすごい。それこそが、どんな環境にも色あせない「プロフェッショナル」の証であると結んでおりました。
 私たち公嘱協会を取り巻く環境は、「不動産登記法」「土地家屋調査士法」の改正「公益法人制度関連3法案」の成立 「新たな発注制度」の導入と変化しております。
「スペシャリスト」の土地家屋調査士・協会社員が、「プロフェッショナル」となり、まったく新しい環境に放り出されても、洞察力と判断力を発揮し進むべき方向を見つけ、自分で道を切り開くたくましさを持って生きてくれればと考えております。