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司法書士協会だより 50年間の無責任な話

社団法人宮城県公共嘱託登記司法書士協会
古川支部長  西 塚 好 夫
昨年の12月、市内の方より、昭和56年親より生前贈与を受けるための農地法第3条の許可を受けていたが、今だ、登記をしていないので、所有権移転登記申請手続きをお願いしたいという依頼を受け、12月中に登記はすべて完了し、依頼者に登記済証書などの関係書類を届け、その際、完了した登記の内容なども詳しく説明した。
ところが、依頼者は、この中の2筆は、すでに土地改良区へ移転し、現地は用悪水路となっているはずであり、私の家の土地ではないと言う話しになり、依頼者の母親(87歳)が当時の経過を詳しく知っていたので、話しを聞いた。
母親の話しによれば、昭和29年に土地改良区の理事2名が来て、水路改良を行うことになり、その水路敷地として畑を譲ってほしい。代替地も準備しているし、それらの登記申請手続きは、土地改良区で責任をもって行うので、迷惑は一切かけないという話しを信じて、水路用地として2筆を土地改良区に譲ったものであり、既に、登記申請手続きは終っていたものと思っていたという話しであった。
依頼者から土地改良区に50年前の話しはどうなったのか、確認してほしいという依頼を受け、2月7日土地改良区へ行き、女性職員に依頼者の話をして、水路改良に係わる登記申請手続きがどうなっているのか確認のうえ、連絡してほしいと依頼をして、土地改良区から帰った。
3月が過ぎ、4月になっても何等連絡がないので、4月25日改めて、土地改良区へ行ったところ、男性職員が応対し、どのような事ですかと言う話しとなり、再度、依頼者の話しをし、2月7日に女性職員に依頼していることあらためて、水路改良に係わる登記の内容と事実関係を確認したところ、女性職員から上司である男性職員に全く話しが伝わっておらず、改めて、確認と検討のうえ、連絡したいと言う話しとなり、まったく、お粗末な話しであきれてしまい、連絡日を確認して、その日は帰った。
しかし、その約束の日になっても連絡がなく、土地改良区に電話し理事長と5月7日の日曜日に会う約束を取りつけ、当日、土地改良区へ行ったところ、理事長と男性職員、そして、女性職員の3名が出て来たので、理事長にお人払いを依頼し、理事長と2人でのお話しとなり、理事長に、2月7日及び4月25日に依頼者からの50年前の水路改良に係わる土地の権利の移転、更に、代替地の登記申請手続きがどうなっているのか確認してほしいと依頼したが何等回答がないので、本日理事長に会いに来た旨を説明して、依頼してから3か月も経っているので、その調査内容や確認内容を聞きたい旨尋ねたところ、その日になっても理事長までが、当時の事はわからないので検討させてほしいというものであった。
理事長と職員2名がそれぞれ検討させてほしいと3か月も何もしていなかったことになり、まことに無責任な話しである。これでは、50年間何もせずいたことがうなずける組織のように思われたが、理事長に対して、何月何日まで回答するか、その月日を決めてほしいと迫ったものの、明確な回答はなく、追って連絡したいという話しになり、あきれるやら、馬鹿らしくなり、これでは、50年間何もせず、土地所有者に多大な迷惑を掛けているという気持ちもないように思われ、大変悲しくなって土地改良区を後にしたお話しでございます。
人として生まれ、人の世で生きて行く限り、人として責任をもって行動し、人には迷惑をかけないという自覚のもとに働き、生きて行くべきものと痛感した4か月でありました。