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編集後記

広報部長 大山明政

 我が宮城県公共嘱託登記土地家屋調査士協会の記念すべき「宮城公嘱NEWS」の創刊号が発刊の運びとなりました。
 仙台法務局長、宮城県知事をはじめ関係各位から創刊号発刊に関して、お祝いのご挨拶を掲載できました。ごく短期間に原稿を用意してくださったことをここに感謝申し上げます。
 また、同様ごく短期間に対応していただいた役員、社員の皆様には誠に頭の下がる思いで、感謝に耐えません。
ところで、協会は社団法人であり、不特定多数の公益のために存在意義を有するものです。ですから、社員のためにだけ存在するのではなく、国民、県民、市町村民のためにも存在するわけです。と言うことは、国のため、県のため、市町村のためにならなけばなりません。私たちは意識するとしないに関わらず、協会の仕事をすることによって、社会的に役立っているのです。
 毎日毎日を意識することなく、人は淡々と生きていますが、「生き甲斐」ということはある意味では受ける報酬等の金銭的、経済的要因よりもとても重要なことだと思います。
 現在は平成不況の真っ只中、県下の土地家屋調査士の受ける報酬総額も年毎に1割ずつ減少しています。そんな中で、経済的なものより、精神的な「生き甲斐」を持ち出すのは時代錯誤のようですが、受ける報酬が少なくなっているからこそ、仕事の質を考え、「生き甲斐」ある仕事をし、以って社会に貢献する喜びを感じましょう。誇りを持って、正々堂々と生きていきましょう。
 では、社員の皆さんが協会の仕事をすることが、どんな社会的貢献をし「生き甲斐」となるかをご説明いたしましょう。
 土地と建物は人間の生活と活動の基盤となっております。建物がなければ、雨露もしのげず、常に気候の温暖な南洋ぐらいでしか生きていけないでしょう。土地はそうした建物を上に置くほか、田、畑等農地として、耕作の用に供されます。このように、土地・建物は人間にとって必要不可欠な要素です。
 建物と違って土地は、分離独立しているものでもないので、1個2個と考えられない連続する財です。ここからあそこまでといった具体的に土地を区切ることにより、土地は初めて特定することができて、これは俺のだとかそれは誰某のだとかというふうに、権利の対象とすることができるようになります。本機関紙の読者である専門家の皆様にとても初歩なことをくどくど申し述べることは心憚られることですが、前にも申しましたように、日常性に堕すると忘れ去られることが多いので、続けさせて頂きます。土地家屋調査士の行う境界点の調査から連続する測量とは、法的に土地を区切る効果に至らしめる作業なのです。我々は、区切る効果の結果、区切られる人同士の間にたった専門家たる第三者の立場に換言すれば裁判官的立場に立たされるのです。Aという土地を特定するための測量を依頼された場合、我々はAさんから報酬を戴くから、AさんのためにAさんの土地が広がるよう境界点を定め、測量を行うということは絶対にないのです。今までの事実関係の資料を収集整理して当事者に提示し、答えを誘導することなく、当事者間で境界点を確定していただく作業から始まって、適正妥当な事実たる測量を行うのが土地家屋調査士なのです。
 加えて、協会の仕事は個人間のみならず、国と個人、県と個人、市町村と個人といった関係が通常の我々の仕事より色濃くでてきます。国、県、市町村はある意味では個人より強大な権力を背景にした団体ですので、個人は非力になる場合がありますし、逆に個人的エゴイズムが強く出る場合があります。よってその間に専門家たる第三者として、公正に適正に位置することが特に必要となってきます。
 日常こうしたことは意識しないのですが、それを意識することにより、協会の存在も、我々自身の存在も正当なものとして認識でき、誇りを持って、社会に貢献しているといえるのではありませんか。我々を取り巻く環境は平成不況の真っ只中、少子老齢化社会の到来等も先行き不安もあって、将来的にも現在的にも経済的なものが最優先されております。しかし、こうした経済的要因が重視される時代こそ、精神的な要因を重視して、我々は土地家屋調査士としての原点に立ち返り、協会のことも原点から考え行動することにより、明日の経済的なものも付随的に連鎖してくるものと思います。
 編集後記ということで、もっと洒落たものをと考えていたのですが、創刊号ということもあって分けもなく気取ってしまいました。今後はより、リラックスして編集して、本機関紙の使命を果たして行きたいと考えております。社員の方々の声も反映されるような種々の企画も考えますのでご投稿よろしくお願いいたします。